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0424先週の講壇_サムエル記上2 章1~10 節、ヨハネ福音書20 章1~18 節「陰府からの復活」

牧師 松矢龍造


この旧約聖書と新約聖書には、二人の女性が精神的な陰府の縁から復活するという内容が記

されています。旧約の女性は、預言者サムエルの母となりましたハンナという女性です。ハンナの祈りは、新約時代のイエス様の母マリアの賛歌に大きな影響を与えたとされています。ハンナには最初、子がなく、夫であるエルカナには、もう一人の妻ペニンナがいて複数の子どもが与えられていました。イスラエルの当時の女性にとって、不妊は恥辱であり悲しみであり神様からの呪いとまで言われていました。ハンナはペニンナから、心の傷口に塩を刷り込むようなことを言われ、食事も出来ないほどに傷つけられていました。それは、彼女に対する夫の愛情も、その傷を癒せないほどでした。もう頼る御方は、主なる神様のみです。霊的な陰府にいるようなハンナは、切実に長く主の神殿で祈りました。すると主なる神様は、ハンナの祈りに応えて、預言者サムエルとなる子を授けて下さいました。そしてその後、サムエルを神様に献身させたのち、息子三人、娘二人を授かりました。この信頼と望みに生かされたハンナは、もう一人の妻ペニンナの罪と高慢を、主がすべてご存知なので、その裁きを神様に委ねました。ハンナの祈りの中で、油注がれた者とはメシアなるキリストであり、十字架の苦難の後に陰府から高く引き上げられました。この復活されたキリストが、マグダラのマリアに現れました。復活されたので、空の墓となったことを見たマリアは、復活の主イエス様から「マリア」と名前を呼ぶのを聴いて心の目が開かれました。このイエス様の呼びかけが、ただそこに誰かがいるという認識から、復活の主イエス様を信じる信仰へと目覚めさせました。復活されたイエス様は、あなたの側に今も霊的におられて、あなたの名を読んでおられるのではないでしょうか。ハンナとマリアは、共に精神的な陰府にいる状態から、イエス様によって引き上げられました。一方イエス様は、十字架の死後に、墓に葬られて、実際の陰府に降られました。陰府とは、死者が影として生きる霊的な地下の世界です。そして全ての人が、死後に行き、裁きを待つ場のことです。この後、刑罰を受ける地である地獄のことではありません。ハンナとマリアの精神的な陰府より引き上げられたことも、キリストの実際の陰府よりの復活も、どちらにとっても、父なる神様は、救いの岩です。この岩は、決して変わることなく、安全で確実な永遠の確かさです。そしてどんな困難と死の時にも、私たちの永遠の確かな避難所です。十字架に付けられ、死にて墓に葬られ、陰府に降られたイエス様は、復活して今は天の右の

座におられます。そしてどんな精神的な陰府も実際の陰府であっても、キリストを信じる者は、復活して永遠の命と永遠の確かさの中にあります。あなたも復活されたキリストを信じ、キリストを隣人に証ししてゆきませんか。

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