1031先週_ヨハネによる福音書1 章1 節「初めに万物の創造者キリスト」
- CPC K
- 2021年11月1日
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牧師 松矢龍造
ヨハネによる福音書の1 章1 節は、創世記1 章1 節と重ねて読むことがふさわしいです。「初めに、神は天地を創造された。」初めに、万物を創造されたのは言と呼ばれるお方です。原文のギリシア語では「言」と訳され言葉は、「ロゴス」という単語であり、ロゴスはキリストのことです。ロゴスは、ギリシア哲学では、世界の根底になる理性の原理のことです。また言葉にされていない思考の原理のことです。さらにヘブライ人の思想では、「言」は、神様のことを表わすもう一つの表現でした。もともと言・ロゴスの原意は、はじめ、原始、本源です。まだこの世界も何も無かった時、すでにキリストは、存在しておられました。キリストは、父なる神様と共におられ、創造者でした。
ヨハネによる福音書の冒頭で、神の御子キリストは、宇宙万物を創造され、保持され、治め
ておられるお方だと始めたのです。キリストは、御聖霊とも共におられ、三位一体の神様である御父と御子と御聖霊は、天と地、宇宙万物の創造において、それぞれの役割を果たしておられました。キリストのことを、「言」と表現されていますのは、第一に、キリストは、神の御子、神であるということです。第二に、キリストは、創造者であるということです。第三に、創造は、神様の言葉によって成ったということを意味しています。第四に、キリストは言として、神様の究極的な啓示です。第五に、イエス様は、神の言として、父なる神様からの全ての人々へのメッセージを伝え神様の力と意思を明らかにする存在なので「言」と言われています。
主イエス様は何度も「私は、何々である」ということを繰り返しています。旧約時代、神様
の名前は「私はある」というものであると言われました。その同じお方が、イエス様あるということを表されたのです。「わたしが、いのちのパンである。」「わたしは世の光である。」「わたしは羊の門である。」ヨハネによる福音書のもう一つの特徴は、御聖霊なる神様について詳しく記しているということです。すなわち御聖霊なる神様は、教え、信じる者の内側に住まれ、導き、助言し、慰めを与えるお方です。そしてさらに御聖霊によって、キリストの臨在と力は、キリストを信じる全ての人のうちに、増し加えられます。
聖書の御言葉を、素直に、信じて受け入れた者には、神の子とされ、罪が赦され、永遠の命
が与えられ、無目的な人生という虚無と空しさからも救い出されます。イエス様が、神の言の本質なら、このお方の事を記した聖書は、まさに神の言葉です。そしてこの神の言葉なる聖書を解き明かす説教も、神様の言葉と言われます。私は恐れを持って、この講壇での講解説教をすべきだと教えられます。そしてご聖霊なる神様が、聴衆の皆様と共に働いて下さり、神様の言葉の受肉化、生活化がなりますように、お祈りいたします。

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