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2021.8.15ヨハネの黙示録19 章1~10 節「キリストと花嫁なる教会との婚礼」

牧師 松矢龍造


時々、この礼拝堂で結婚式を挙げます。結婚式の最初で一番多い形は、花婿が前で待っていて、そこにバージン・ロードを、ウェデングドレスを着た花嫁が近づいて行くものです。今日の御言葉では、その例えがふさわしいような、キリストと教会の婚礼のことが預言されています。

イスラエルの預言者たちは、婚姻を、神様とイスラエルの民との密接な関係を表現して使いました。イザヤ書やエレミヤ書、エゼキエル書やホセア書に、その概念が見られます。たとえば、エレミヤ書2 章2 節「行って、エルサレムの人々に呼びかけ、耳を傾けさせよ。主はこう言われる。わたしは、あなたの若いときの真心、花嫁のときの愛、種蒔かれぬ地、荒れ野での従順を思い起こす。」

さらに新約聖書では、特にエフェソの信徒への手紙5 章31 節32 節「『それゆえ、人は父と母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。』この神秘は偉大です。わたしは、キリストと教会について述べているのです。」

ヨハネの黙示録には、神の民が身につける二つの衣が出てきます。一つは、白い衣と言われるものです。この衣は、キリストを信じて、キリストの十字架の血によって罪を贖われきよめられた者に着せて頂ける、キリストの義の衣のことです。そしてもう一つは、今日の御言葉である19 章8節にあります、輝く清い麻の衣です。この麻の衣は、聖なる者たちの正しい行いであると言われています。

花嫁が、バージン・ロードを進んで行く際に、普段着で入場したらどうでしょうか。花嫁である存在と身分ではありますが、花婿によりふさわしい花嫁は、ウェデングドレスを身にまとおうとするのではないでしょうか。キリストの花嫁にして頂けるのは、キリストの義の衣のである白い衣です。それは新生の衣とも言えるでしょう。

これに対して、さらにキリストの花嫁にふさわしくなるために、聖化されてゆくことが、麻の衣、聖化の衣のではないでしょうか。新生の衣である白い衣、正しい行いと言う聖化の麻の衣、どちらも、キリストの婚礼に必要なものです。

このキリストと教会との婚礼には、ハレルヤ、大いに喜び、神様の栄光をたたえることがふさわしいです。今日の御言葉には、4 重のハレルヤがあります。1 節にハレルヤ。3 節にもハレルヤ。4節にもハレルヤ。そして6 節にもハレルヤがあります。それは全てにおいて、主なる神様を大いに喜び、礼拝を捧げることがふさわしいからです。

19 章1~2 節「その後、わたしは、大群衆の大声のようなものが、天でこう言うのを聞いた。『ハレルヤ。救いと栄光と力とは、わたしたちの神のもの。その裁きは真実で正しいからである。みだらな行いで、地上を堕落させたあの大淫婦を裁き、御自分の僕たちの流した血の復讐を、彼女になさったからである。』」

救いとは、私たち人間を、罪と悪の勢力から解放する為に、神様が働いてくださったこと。また今も働いてくださっていること。そして救いは、永遠の命を受けることでもあります。

淫らな行いで地上を堕落させた大淫婦とは、ヨハネの黙示録が記された初代教会の時代では、ローマの都を指します。皇帝を神として礼拝を捧げるという偶像礼拝を強要し、誘ったローマの都のことです。

3節4 節「また、こうも言った。『ハレルヤ。大淫婦が焼かれる煙は、世々限りなく立ち上る。』

そこで、二十四人の長老と四つの生き物とはひれ伏して、玉座に座っておられる神を礼拝して言った。『アーメン、ハレルヤ。』」

焼かれる煙とは、世々限りなく立ち上る、永遠の滅びを意味します。また24 人の長老とは、旧約時代のイスラエルの12 部族と、新約時代の12 使徒の合計であり、神の民の代表のことであったり、神様に選ばれた民のすべての象徴であったりもします。さらに四つの生き物とは、大天使たちのことでしょう。

5~8 節「また、玉座から声がして、こう言った。『すべて神の僕たちよ、神を畏れる者たちよ、小さな者も大きな者も、わたしたちの神をたたえよ。』わたしはまた、大群衆の声のようなもの、多くの水のとどろきや、激しい雷のようなものが、こう言うのを聞いた。

『ハレルヤ、全能者であり、わたしたちの神である主が王となられた。わたしたちは喜び、大いに喜び、神の栄光をたたえよう。小羊の婚礼の日が来て、花嫁は用意を整えた。花嫁は、輝く清い麻の衣を着せられた。この麻の衣とは、聖なる者たちの正しい行いである。』」

小羊とは、私たちの罪の為に十字架に付けられた、キリストのことであり、花嫁とは、神の民です。そしてキリストと神の民が結ばれる婚礼の日、祝いの日が来ます。またこの婚礼の日は、神様がサタンを、まさに完全に打ち負かすことを

示しています。さらにこの日とは、世の終末における再臨のキリストと、神の民の結婚式の日です。

9~10 節「それから天使はわたしに、『書き記せ。小羊の婚宴に招かれている者たちは幸いだ』と言い、また、『これは、神の真実の言葉である』とも言った。わたしは天使を拝もうとしてその足もとにひれ伏した。すると、天使はわたしにこう言った。『やめよ。わたしは、あなたやイエスの証しを守っているあなたの兄弟たちと共に、仕える者である。神を礼拝せよ。イエスの証しは預言の霊なのだ。』」

預言の霊とは、御聖霊のことです。この御聖霊は、イエス様を証しする霊です。ヨハネによる福音書15 章26 節「わたしが父のもとからあなたがたに遣わそうとしている弁護者、すなわち、父のもとから出る真理の霊が来るとき、その方がわたしについて証しをなさるはずである。」

この世の終末における花婿なる小羊キリストと、花嫁なる神の民の婚礼を通して、私たちは、次のことを特に覚えたいのです。第一に、復活された小羊なるキリストよって、正義が不義に、真理が偽りに、愛が憎しみに打ち勝つことが証明されました。わたしたちキリスト者も、その勝利の列に連ねさせて頂けます。

コリントの信徒へ手紙二2 章14 節「神に感謝します。神は、わたしたちをいつもキリストの勝利の行進に連ならせ、わたしたちを通じて至るところに、キリストを知るという知識の香りを漂わせてくださいます。」

第二に、神の民の捧げる讃美・ハレルヤは、神様を愛する者たちの、心からの応答です。ヨハネの黙示録7 章10~12 節「大声でこう叫んだ。『救いは、玉座に座っておられるわたしたちの神と、小羊とのものである。』また、天使たちは皆、玉座、長老たち、そして四つの生き物を囲んで立っていたが、玉座の前にひれ伏し、神を礼拝して、こう言った。『アーメン。賛美、栄光、知恵、感謝、誉れ、力、威力が、世々限りなくわたしたちの神にありますように、アーメン。』」

第三に、希望と勇気と熱心を持って、キリストの香りと神の言葉を証しします。コリントの信徒への手紙二2 章15~17 節「救いの道をたどる者にとっても、滅びの道をたどる者にとっても、わたしたちはキリストによって神に献げられる良い香りです。滅びる者には死から死に至らせる香りであり、救われる者には命から命に至らせる香りです。

このような務めにだれがふさわしいでしょうか。わたしたちは、多くの人々のように神の言葉を売り物にせず、誠実に、また神に属する者として、神の御前でキリストに結ばれて語っています。」

第四に、地を堕落させたことと、キリスト者を殺したことは、永遠の煙を持って焼かれ、裁かれます。

第五に、神の民は、御子が清いように、自分を清めて、麻の衣を着るように聖化されることを求めます。ヨハネの手紙一3 章2節3 節「愛する者たち、わたしたちは、今既に神の子ですが、自分がどのようになるかは、まだ示されていません。しかし、御子が現れるとき、御子に似た者となるということを知っています。なぜなら、そのとき御子をありのままに見るからです。御子にこの望みをかけている人は皆、御子が清いように、自分を清めます。」

最後に、R.T ケンダルという方の「神様が働かれるまで待ちましょう」という内容を受け留めます。「『復讐は、神様に属する者だと言うことを信じますか』と聞かれると、多くの人は『そうだと分かってはいるのですが、神様が働かれるタイミングは、あまりにも遅すぎます』と答えます。

しかし断言出来ることは、神様は、あなたの感情にも気を配ってくださるということです。神様は、苦しめられ、非がないのに害を被り、人種的な偏見を受けるなど、様々な理由で虐げられている人々に、多くの感心を持っておられるのです。

過去の出来事について、神様に自分の恨みを晴らして頂きたいですか。もし神様をもっと深く経験できるとしたら、その恨みを晴らす機会を、あきらめることができますか。恨みを晴らすことは、復讐することに似ています。

復讐は、あなたの敵が罰を受けることであり、恨みを晴らすことは、あなたが着せられた濡れ衣を取り除くことです。どちらも、あなたのプライドや自尊心と関係があります。恨みを晴らすことも、復讐することも、神様の御手にかかっています。

神様は、ご自分のみわざを成就するのに、私たちの助けを必要とされません。私たちが勝手に神様を助けようとすれば、神様はそのことから手を引き、私たちに直接問題を解決させられるでしょう。ですから、神様に直接していただくことが、最高の方法なのです。悔しさを晴らし、復讐することに長けておられる神様を待ち望み、忍耐しましょう。

そして、神様を深く体験し、更に大きな喜びを味わえるように祈り求めましょう。そうすれば、神様は、あなたの想像もつかないような方法で、あなたを用いてくださるでしょう。復讐しようとする代わりに、神様を深く求め、神様の愛に浸ってください。」

主にある愛する皆さん、今はつらいことがあっても、主に委ねて、神様の時に、キリストとの婚礼の時が来ます。その時、悪は裁かれ、大きな喜びと共に、神様の栄光をたたえる時となります。その時を、待ち望み、忍耐しながら、キリストの福音を証しして行きませんか。

お祈り致します。

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