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2022.1.12民数記25 章19 節~26 章65 節「約束の地での使命の為に」

  • 執筆者の写真: CPC K
    CPC K
  • 2022年1月16日
  • 読了時間: 7分

牧師 松矢龍造


希望が丘教会は、昨年で創立60 周年となりました。今年は61 年目の歩となっています。希望が丘教会が、60 年に渡って、この地に置かれ続けているのは、主にある使命を果たす為です。長期間、主の目的と使命を、私たちの教会が進めてゆく為に、主は私たちの内に今も働いておられます。

同じように、イスラエル民においても、主は長期間、主の使命を果たす為に、主はイスラエルの内に、働き続けておられました。アブラハムにおいて、全世界を祝福する使命が与えられて、カナンの地に導かれました。そして遊牧民族から、一つの国家として成長する為に、エジプトにおいて約400 年を経過して、もう一度、約束の地カナンに導かれていたイスラエルです。

かつて先祖ヤコブ、後にイスラエルと名前が変えられましたが、エジプトに降った時は、70 名ほどの遊牧民でした。それが400 年を経て、男だけで60 万人、女性と子どもたちを入れたなら、約240 万人くらいの国民となっていました。

エジプトを出て、荒れ野において民を数えるようにと、第一回目の調査を主から命じられました。それは二度目から言いますと38 年前の事です。民数記1 章1~3 節「イスラエルの人々がエジプトの国を出た翌年の第二の月の一日、シナイの荒れ野にいたとき、主は臨在の幕屋でモーセに仰せになった。イスラエルの人々の共同体全体の人口調査をしなさい。氏族ごとに、家系に従って、男子全員を一人一人点呼し、戸籍登録をしなさい。あなたとアロンは、イスラエルの中から兵役に就くことのできる二十歳以上の者を部隊に組んで登録しなさい。」その時に数えた兵役に着くことが出来る民は、60 万三千五百五十人でした。そして第二回目は、60 万1千七百三十人でした。約40 年後、ほぼ同じ人数が保たれていることは、主の憐れみと恵み、そして全世界を祝福するという使命と召しは、変わっていないということではないでしょうか。

しかしながら、かつては70 人から、240 万人と増加する恵みに預かったのに、出エジプトした時から、増えることなく、かえって1820 人減っています。エジプトにおいて、イスラエルの民は、主に助けを求めて、人口の増加という祝福を得ました。しかし荒れ野においては、繰り返し不平と不満を、主なる神様と指導者であるモーセたちに言ってしまって、増加という祝福を得ることが出来ませんでした。世々の教会と神の民の信仰姿勢に対する教訓でもあります。この第二回目の調査を主から命じられた理由が、いつくかあります。第一に、約束の地であるカナンに入った時に起こるであろう、将来の戦に備える為に、兵役に着く事が出来る民を、確認しておくことでした。第二に、約束の地に入って、土地を得ることが出来なら、その数に応じて、土地の分配をするためでした。第三に、第一回目の調査の時に、ヨシュアとカレブ以外の人がいないことの確認でした。主は40 年の間に、ヨシュアとカレブ以外の20 歳以下の人達が、荒れ野で召されると預言した通りであることの確認となりました。主の言葉は、必ずなります。

約束の地カナンで、全世界の祝福の基となる使命は、不信仰の先祖でなく、新しい聖なる民によって、主の御業が遂行されるべきでした。新約時代の民は、キリストによって、古い自分に死に、新しい人とされた人々によって、主に用いて頂くことになります。コリントの信徒への手紙二5 章15 節「その一人の方はすべての人のために死んでくださった。その目的は、生きている人たちが、もはや自分自身のために生きるのではなく、自分たちのために死んで復活してくださった方のために生きることなのです。」

5章17~19 節「だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた。これらはすべて神から出ることであって、神は、キリストを通してわたしたちを御自分と和解させ、また、和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになりました。つまり、神はキリストによって世を御自分と和解させ、人々の罪の責任を問うことなく、和解の言葉をわたしたちにゆだねられたのです。」

イスラエル12 部族の中で、最も数が多いのはユダ族であり登録された兵役に就ける民は、7 万6 千5 百人でした。約束の地カナンで、指導的な役割をなすのが、ヨシュアから、ユダ族、後のダビデ王となってゆくのは、主の御摂理でした。

一方、大幅に減った民族があります。それはシメオン族です。5 万9 千3 百人から、2 万2 千2百人と、63%減少しています。これは、先のバアル・ペオルの事件によって、シメオン族が、主に裁かれて、多くの民が絶たれてしまった故です。罪と不信仰に対する報いであり、イスラエルの民と、世界の全民族への警告となっています。

レビ族の人数は、兵役の数として、また民族としての嗣業地が与えられないので、登録されませんでした。レビ族は、主なる神様が嗣業であり、幕屋や神殿や律法に仕える民でした。いわば霊的にイスラエル民を守る役割がありました。私たち教会も、物理的な守りと共に、信仰と霊的な守りの両方が必要となります。キリスト者も同じです。霊と肉の両方の守りが、主にあって必要です。

それにしても、第一回目の人口調査から38 年して、すべてのイスラエルの国の成人が、失われるというのは、国のアイデンティは、どうなってしまうかと思います。イスラエルの民は、38 年の間に、全ての成人が失われても、霊的に向かうべき方向を見失うことなく、維持されています。それは御言葉と御聖霊と、主の憐れみと恵みによります。数日前の主日礼拝において、今年の成人者祝福の時を持ちました。若い世代が、将来の教会や地域、国や世界を担ってゆきます。この世代に対して、信仰の継承を確かに行ってゆくことの大切さを強く思います。イスラエルの民の次の世代を導かれた主は、私たちの次の世代を導かれる同じ主です。

ヨシュアとカレブは、二人だけ残されて、同世代は全ていませんでした。信仰的な教訓を踏まえて、次の世代に対して強く語り伝えたのではないでしょうか。新約聖書ヘブライとの信徒への手紙3 章17~19 節「いったいだれに対して、神は四十年間、憤られたのか。罪を犯して、死骸を荒れ野にさらした者に対してではなかったか。

いったいだれに対して、御自分の安息にあずからせはしないと、誓われたのか。従わなかった者に対してではなかったか。このようにして、彼らが安息にあずかることができなかったのは、不信仰のせいであったことがわたしたちに分かるのです。」

出来れば、私たちの信仰の遺産は、負の遺産ではなく、健全な信仰の遺産でありたいものです。

それは、私たちの日々の生き方が、後の遺産となってゆきます。私たちが、主から託されている使命と召しに、ご聖霊によって、忠実に果たして行くことが出来ますように。

最後に、ジン・ジェヒョクと言う方の「さらに高い召し」という内容を受け留めます。「私は、高校生の時に移民して以来、アメリカで暮らしてきましたが、韓国で牧会することになり、韓国の国籍をもらうために、アメリカ大使館に行きました。韓国の国籍を取得するためには、アメリカの市民権を放棄しなければなりませんでした。

簡単に済むと思って軽い気持ちで行ったのですが、実際には厳密な過程が待っていました。大使館の職員は、アメリカ市民である私が、なぜその市民権を放棄するのだと言って不思議がりました。そして市民権を放棄するためには、アメリカ大統領の印が必要なので、三か月後に来るようにと言われました。

三か月後、再び大使館に出向くと、彼らは理解できないと言い、『もう一度考えてみてください。あなたがアメリカの市民権を持つ者として受けられる権利はたくさんあります。しかし、放棄してしまえば、ほかのものもみな、あきらめなればなりません』と言うのです。私が上のほうを見つめながら、『上におられる方の召しを受けましたから』と言うと、彼らも、あきらめた様子で、手続きを進めてくれました。

私たちはみな、召しの恵みを受けて生きています。神様の召しの中では、神様がすべての面で主体であり、私たちは、その召しに応答するだけの存在です。ですから、私たちがすべき選択は、その道に従うことです。ご自分のいのちまでも与えてくださるほど、私たちを愛してくださった神様の召しは、それだけで恵みなのです。」

私も、もしキリスト者でなかったなら、また牧師としての召しに従わなかったなら、どんな人生となっていだろうかと思います。罪と死と永遠の命の解決はなく、どんな仕事についても、主の召しに応えなかったという後悔と空しさがつきまとっていたのではないでしょうか。しかし今は、愛と死と永遠の命の解決をキリストから頂き、あらゆる世代に牧師としてお仕え出来ることは、主の召しに応じた平安と共に、実に充実した日々となっています。

神様に愛されている皆さん、神様の召しに従うことは、誰にとっても恵みであり、主から委ねられている使命に、みなさんがこの年も応えてゆかれませんか。ご聖霊の助けが、豊かに与えられることでしょう。

お祈り致します。

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